なんとなく絵が描きたくなったので漫画で描いてみます。
私が初めてエキストラに参加したのはもう3年ほど前のこと。
当時はまだフリーランスになる前で、某広告会社でサラリーマンとして平日の仕事をしていました。
その日は土曜日で、特に予定もなく、一人で撮り溜めたTVドラマを見ていたのですが、昼過ぎ頃に、1本の電話が鳴ったんです。
友人A:「なあ、お前明日って時間ある?ちょっと手伝ってほしいんだけど」
それは学生時代からの友人でした。つい先月もみんなで飲んだばかり。
私:「特に予定ないけど、なに?どうしたの」
友人A:「いま撮影してるドラマのエキストラで急に欠員が出ちゃって。来てくれないかな、明日」
そういえば制作会社で仕事してるんだったわ。まあ特に予定もないし、TVドラマは好きで毎クール3~4作品は見ているし、なんとなく面白そう?と思い軽い気持ちで承諾。
友人A:「サンキュー!あとで場所とか時間とかLINEするわ!」 ガチャ
ということで、突然決まったエキストラデビュー。軽い気持ちで返事をしたものの、電話終わってからふつふつと緊張感が湧いてきました。
・・エキストラって、何すればいいんだ(汗)
・・と私の場合は、こんな感じでエキストラに参加することになったのですが、多くの方はボランティア募集のサイト経由か、エキストラ事務所に所属してそこからの斡旋で参加するみたいです。その辺の違いについては別の記事でお伝えしたいと思います。
その後、AからのLINEはすぐに届いたのだけど、なんと集合が朝6時
なるほど、その時間にそこへ行けるのが私くらいしかいなかったんだな…。
集合場所は某ターミナル駅前から少し歩いたところだったのですが、私が着いたころにはすでにたくさんの人がいました。20人くらいと聞いていたけど、もっといるように見えます。
スタッフの方が点呼を取っていたので、列に並び名前を伝えると「どうも!!トラオさんですね!この度は急に来ていただいてありがとうございます!」とお礼を言われました。Aから話は伝わっているみたいです。
そして、よく見ると、少し離れたところにも人だかりが。反対側にもまた別の人だかりが・・。どうやらこの辺りはロケ隊の集合場所になっているみたい。
人数が聞いてたより多く見えたのは、別の撮影のエキストラの方だったみたいですね。
受付が終わるとスタッフの方にバスに乗るように言われました。
現場まで2時間弱とのこと。まあまあの距離です。バスはちょっとした高校野球部が遠征にいくような大きさって感じ。
バスの中でおにぎりとペットボトルのお茶が配られました。
おおお、朝ごはん食ってないからうれしい
おにぎりを食べたら眠くなったので、ウトウト・・。
他の皆さんもほぼみんな寝てました。
首都高と東北道を使って約2時間、撮影現場に到着しました。
ちょっとした小旅行くらいの気分。すっかり外も明るく、さわやかな朝です。
ちなみにほかのエキストラの方々は8:2くらいで男性が多し。世代は20代くらいの若い方もいましたが、ほとんど40~50代、60代の方もいたかな。
自分は今回が初めての参加でしたが、「お、久しぶり!」とか「こないだの現場でさあ」などおしゃべりをしている方々も多くいましたよ。
後で知りましたが、ボランティア参加の方は常連の方がとても多いのと、同じエキストラ事務所の方はお知り合い同士なんですね。
撮影現場は広い河川敷のようです。友人からはほとんど事前情報をきいていないまま来てしまったのですが、バスの中で隣の席の方とちょっとおしゃべりして聞きました。
今日の撮影は「事件現場の捜査シーンで我々は警官・刑事・鑑識・やじ馬」だそうです。
駐車場から河川敷へ移動し、さっそく衣装替え。
簡易的に建てられたパーテーションの囲いの中で、渡された衣装に着替えます。
私が渡された衣装は、警察官でした♡
衣装に着替え、スタッフの方に小道具(無線機・警棒・銃・帽子)などをつけてもらい完成です。
うひょー。すっかり気分は警察官です。テンション上がります。
ちなみに無線機や銃は形だけのニセモノでした。(あたりまえか)
こんな流れで、この時は詳しいことを聞かないまま現地へ行ってしまいましたが、本来は事前にキチンと連絡が来ます。
持ち物や、自前の衣装指定(スーツとか普段着とか)があり、撮影シーンの季節設定もいただけるし、事務所さんによっては撮影シーンの台本や当日のタイムスケジュールなども送ってくれたりします。
着替えた後、バスで隣の席だった方(鑑識役でした)とはしゃいでいたら、すぐに撮影が始まりました。もう昼くらいの気分でしたが、この時まだ9時半。
助監督さんが作品と今日の撮影シーンの説明をしてくれます。
今日は、ある殺人事件の遺体発見現場で警察官による規制もと、刑事と鑑識が現場検証を行っているシーン。
自分は立ち入り禁止のテープが張られた殺害現場の前で、野次馬を制止し、刑事役の俳優さんが来たら敬礼をして通す、という役でした。
テスト、リハーサルを繰り返しながら俳優さんやエキストラの配置を調整し・・・いよいよ撮影開始。
カットごとに監督さんや演出の方からあちこちに指示が出たりして、なかなかの緊張感です。
1シーン撮るにも、俳優さんの後ろからのカット、前からのカット、横からのカット、とその度にカメラ位置や照明の位置を変えて撮影をしていくのでとても時間が掛かるんですね。
ほんの数秒のシーンにも大変なこだわりがあって、いつもダラダラ見ていたドラマがこんな風に撮影されているのかと思うと感動&反省をしました。
さて、その後もお昼休憩(初のロケ弁♡)を挟んで撮影が続き、気が付けば午後3時すぎ。
無事撮影終了となりました
ただのエキストラなのにものすごい充実感に包まれながら帰宅しました。
と、いうわけで私のエキストラ初体験のきっかけと体験談でした。
ちなみに、撮影したシーンは後日無事放送されましたが、とんでもなく一瞬で、めちゃ小さかったです。
まあそんなもんですよね。
必死にスロー再生して記念に写真とりましたけど。笑